ピルとは

低用量ピル(自費)

低用量ピルは避妊法の中で最も確実安全な方法の一つです。それに加えて月経痛やPMSを和らげるだけでなく、種類によっては大人ニキビや肌荒れの改善につながります。ピルを活用し、学業、仕事、趣味のパフォーマンスを上げましょう。

低用量ピルとは

保険適応ピル(LEP)

ミニピル

ピルには若干ですが血栓症のリスクがあります。それはピルに含まれるエストロゲンによるものです。ピルからエストロゲンを除き、プロゲステロンのみにしたのがミニピルです。

思春期の方、血栓症のリスクの高い年齢が高めの方、喫煙がある方等ミニピルなら使用できる方も多くいらっしゃいます。

月経移動

テストや旅行や重要なお仕事に月経が重なってしまう、そんなことは避けたいものです。ピルによって月経時期の調整が可能です。予定がわかり次第お早めにご来院ください。

アフターピル(緊急避妊薬)

やむを得ず避妊に失敗したとき、性交後72時間以内にアフターピルを内服すれば妊娠する危険性をかなり減らすことができます。(条件を満たせばオンライン診療可能です)

アフターピルとは

ピル外来全般の診察の流れ

・問診

・血圧測定

・希望者に内診と超音波

・各種ピルのご提案(以後条件を満たせばオンライン診療可能です)

低用量ピルとは

OCとLEPに分けられます。

OC:避妊を目的として自費診療で用いる低用量ピル

LEP:月経困難症や子宮内膜症にともなう疼痛など疾患の治療を目的として、保険診療で用いる低用量ピル

低用量ピルには女性ホルモンが含まれており、毎日服用することでほぼ確実に避妊することが可能です。

日本では約3%の使用率ですが、諸外国では30%前後と多くの女性が内服しています。

性感染症予防にはコンドームの使用が必要です。

低用量ピルの種類

低用量ピルには含まれているエストロゲンの量により低用量ピルと超低用量ピルに分かれます。またエストロゲンとプロゲステロンの量が一定の一相性ピルと通常の月経周期に似た三相性のピルがあります。

低用量ピルの効果

ピルには避妊以外にも月経困難症や子宮内膜症の症状改善、月経不順の改善、ニキビや肌荒れの改善といった効果があります。種類によってはPMDD(月経前不快気分障害)やPMS
(月経前症候群)に効果が期待できます。また、卵巣癌、子宮体癌、大腸癌のリスクを軽減することができます。

低用量ピル内服の不正出血

20%くらいの方に不正出血が見られますが、服用継続とともに減少していくので3周期程度は通常様子を見ますが、ほかの薬剤へ変更することで不正出血を抑えることも期待できます。

低用量ピルの副作用

内服開始後1-2か月は、吐気、頭痛、むくみ(太るわけではありません)といった副作用がありますが、時がたつにつれて多くが軽快してきます。重篤なものに血栓症がありますが年間3-9/1万人と稀です。服用後3か月経つとリスクは減少していきますが、一旦1か月以上休薬すると再度リスクが上昇するの注意が必要です。投与前の血圧測定や血栓性素因の除外など事前に詳細な問診で血栓症のリスクをかなり軽減することができます。また乳がんと子宮頸がんについて、わずかにリスクを上昇する可能性があると議論されていますが、定期的な検診によってリスクを軽減することができます。

保険適応ピル(LEP)

ホルモンの変調による月経困難症(*)や子宮内膜症に対し、低用量ピルを用い、排卵を抑えホルモンバランスを調整することにより、月経困難症や子宮内膜症の症状を緩和することができます。日本では1999年から月経困難症に低用量ピルを用いてきましたが、2008年に自費の低用量ピルと薬剤内容はほぼ変わらないものもありますが、自費の低用量ピルと分け、保険適応のピルをLEPと呼んでいます。

LEPにはOCにはない連続投与できる低用量ピルがあり、最長120日間継続内服が可能です。連続投与は、周期的投与に比べ、休薬期間に頭痛や気分変調が起きにくく、また出血量が少なくなります。安全性はかわりません。

子宮内膜症に対する効果

 LEPにより、月経痛の軽減、月経時以外の下腹痛・腰痛・骨盤痛・排便痛・性交痛を軽減します。また、卵巣の子宮内膜症性嚢胞(チョコレート嚢腫)を縮小させ、連続投与によりダグラス窩の硬結・圧痛、子宮の可動性を改善します。また、術後のLEP連続投与によりより再発率は低下します。

子宮筋腫に対する効果

 低用量ピルにより子宮筋腫は増大せず、月経期間の短縮、月経量の減少、月経困難症の改善が期待できます。

低用量ピルの対象年齢

WHOでは初経から閉経まで投与可能とされています。

・初経から思春期:骨の成長や骨密度への影響があるという報告もあり、慎重に開始時期を決定する必要があります。ミニピルといわれるプロゲステロンのみからできた薬剤により、月経困難症の改善は期待できます。

・40歳以上閉経まで:もともと肥満や高脂血症、血栓症の家族歴など、ややリスクがあるものの内服していた場合、40歳以上になるとさらにリスクが高くなるため、IUS(ミレーナ)等への変更を検討します。40歳以上で閉経していない場合は投与可能ですが、メリットデメリットをよく評価する必要があります。閉経後もしくは50歳以上は投与できません。

低用量ピル服用後の排卵について

約90%が3か月以内に排卵が回復します。低用量ピルにより卵巣機能が低下することはありませんが、AMH(抗ミュラー管ホルモン)という卵巣年齢をみる検査は低用量ピル服用により検査上は低値になってしまい、低用量ピル内服中は卵巣年齢を検査上知ることが難しくなります。当院では低用量ピル内服開始前の積極的なAMH測定をお勧めします。

低用量ピルの服用ができない場合

以下の方は血栓症・乳がん・心筋梗塞・脳卒中等のリスクを考慮し処方できません。

初経前もしくは50歳以上、閉経後の方、喫煙(35歳以上で15本/日)高血圧、糖尿病(腎症、網膜症の方)妊娠中・妊娠の可能性がある方、生後6か月以内の授乳中の方、手術前後の方、心疾患、肝疾患、前兆を伴う片頭痛の方(前兆のない片頭痛は慎重投与)、乳がん既往(5年以上再発がなければ慎重投与)、血栓症既往の方、血栓性素因のある方(抗リン脂質症候群)

低用量ピルをのみ忘れたときの対処法

  • 1錠の内服を忘れたとき(直前の実薬内服から48時間未満経過)

・のみ忘れた錠剤をなるべく早く服用する。

・残りの錠剤は予定通りに服用(1日に2錠内服して良い)

・追加の避妊法不要

・緊急避妊は通常必要ないが、同じ周期に飲み忘れがあったり、前の周期の実薬最終週に飲み忘れがあるときは検討する。

  • 2錠以上の内服を忘れたとき(直前の実薬服用から48時間以上経過)

・のみ忘れた錠剤のうち、直近のものをなるべく早く服用する。

・残りの錠剤は予定通りに服用する(同じ日に2錠服用しても良い)

・コンドームなど追加の避妊法を使用するか、7錠以上連続服用するまで性交を避ける

・第1週にのみ忘れ、且つ直前5日以内に性交を行った場合は、緊急避妊薬を検討する。

・第3週にのみ忘れた場合は、休薬期間をも設けず、現在のシートの実薬を終了したらすぐに次のシートを始める。